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【映画】トゥルーマン・ショー~信じたものが現実。疑ったものが虚実~

生まれた時から偽物の世界にいる主人公トゥルーマン。

その生活は全て生放送で全世界に放送され、当の主人公はそれを知らずに閉鎖された島で暮らしている。

住民は全て番組のキャスト。もちろん親友や奥さん街ゆく人々まで全員がキャストとして日常を演じている。

そんな偽物の世界でただ1人生の日常を過ごしているトゥルーマンが、自分の世界に疑問を持ち、真の世界をつかもうとするのがこの物語だ。

トゥルーマンは不幸なのか?

この映画を見ていて思ったことは、トゥルーマンはキャストのミスさえなければ永遠に幸せに暮らすことができたのだろうなということ。

正直、見ているときは「なんてひどい人権侵害だ!」と思っていたけれど、本人に不都合はないし見ている人も、番組の製作スタッフも楽しめてwinwinの関係なのだ。心の面では。

もちろん道徳的に考えれば絶対におかしいことなのだが、それは、現実の社会と比べることで初めて考えられること。

この世に常識も社会もないとすれば、重視されるのは「本人が幸せかどうか」
その点で考えればトゥルーマンは幸せだったのではないだろうか?

心の通った親友がいて、職にもついている。
街を歩けば行きつけのお店があって、街を歩けばご近所さんや知り合いの人と挨拶を交わす。
ちょっと奥さんには納得いっていなかったようだが(笑)

仕事に疲れ果てている人

人間関係がうまくっていない人

そんな人たちから見てみると、トゥルーマンの生活は理想そのものではないだろうか?

誰もがトゥルーマンである可能性

誰しも他人の人の心はわからないし、起きた現象に対して疑問を抱いたりすることはない。

皆、「これが自分の人生だ」と確信をもって生活をしている。
その考えはトゥルーマンそのものだ。

誰もが自分がトゥルーマンであることを否定できないこの世界。
今も誰かに自分の生活が見られていて、何者かに見られていても不思議ではない。

この考えは、「世界が5分前に作られた説」と似ている。
「5分前までの現象や環境、記憶は一瞬のうちに作られたものである」という考えを、現在の科学では否定することはできないのだ。

ただ、そんな曖昧な世界の中でも、私たちには「今を生きる」という選択肢しかない。
誰かに見られていようと、世界がさっき作られたものであっても、私たちにはどうすることもできない。

そう考えると、現実を疑い世界を抜け出そうとしたトゥルーマンは普通ではない。
映画を見ていると、「なんて勇気があるんだ!」「頑張れ!騙されるな!」という気分になるが、現実の世界に置き換えるとただの統合失調症だ。

誰かに見られている気がするという疑念を振り払えない状態を「トゥルーマン症候群」なんて呼ぶこともあるほど。

自分だったらどうだろう?

友達がある日突然なんの脈絡もなく、お菓子の説明を始めたら?

家族が新しい電化製品の素晴らしさをすごい勢いで語り出したら?

現実を疑って、行動するのだろうか?

正直、絶対にありえない。
もちろん「おかしい」とは思うが、現実が現実でないことを考えるのが怖すぎて行動することは難しいだろう。

偽物の世界から抜け出す瞬間

ラストのシーンで、トゥーマンが偽物の世界から抜け出すシーンがある。

このシーンを見て

「死ぬときってこんな感じなんだろうか?」

と思ってしまった。

私たちが生きている地球は、あまりに広大すぎて窮屈に感じることはないが、「大きな箱」とも考えられる。
さらにいうと、私たちが生活で使用する空間なんて、地球のほんの一部にすぎない。

一般的な日本人なら,職場と家を往復し、たまの休みに旅行するくらいだろう。
海外に行くことなんて滅多にない。

そんな小さな世界から解放され、もっと大きな世界へ旅立つ。
大きなっていうのは、広さのことじゃなく、時間とか概念とかetc

さて,またここで疑問が出てくるのだが、

時間や概念、空間を超越した予測可能な無限の世界と、今の現実世界。
私たちはどっちを選ぶのだろうか?

断然、今の世界ですよね(笑)

何も予測できない、今と全く違う未知の世界に行くなんて恐ろしすぎる。

トゥルーマンショーの監督は、そんな考えをトゥルーマンに植えつけた気持ちでいたのではないでしょうか?

「君は怖いから外へ出ていけないんだ」

結局、トゥルーマンは本物の世界に行くことを選びました。
しかも皮肉を言いながら(笑)

色々考えすぎたが、今を生きるのが1番

まぁ「トゥルーマンショー」という映画を見て、世界の概念について色々考えましたが、私たちが生きているのは、紛れもなく「ここ」なので、一生懸命生きる以外ないんですよね。

でも、ちょっと勇気が出ない時や、ちょっと怖い時、ちょっと恥ずかしい時などは、トゥルーマンのことを思い出して見ると良いかもしれません。

「この世界は現実じゃない」って

 

 

このセリフ、「インセプション」でも見ましたね

では